「科学」という言葉にどんな感じを覚えますか?
私は、常にそこはかとない憧れと興味を持ちながらも、理解するのは難しそうな、かぶりつくにはためらうよな、ちょっと距離のある感じ。科学だけじゃなくて、数学とか、いわゆる「理系」なものへの憧れと抵抗感です。
この本は科学の本のブックガイド。
著者の瀬名秀明さんが朝日中学生ウィークリーに寄せていた書評も載っているというので、中学生におすすめする本なら、自分の科学へのハードルを超えるきっかけになるかしら?と手にとってみました。
実はまだ最後まで読み終わっていないのですが、すでに私の本には読みたい本のページにはった付箋がいっぱい!気になる本、読みたい本、ばっかり!
なかにはもともと知っている本もあるのですが、その本を目にしたときは素通りしてしまったものもたくさんありました。
瀬名さんの文章はとても明確にその本の何が面白いのかを書いてくれていて、そしてその本の中にある「熱」のようなもの…もっと世界を知りたいという熱中だったり、喜びだったり、執念のようなこだわりだったりを拾い出して魅せてくれます。
もし少しでも興味をおぼえたら、ともかくこの本の前書きの「はじめに」だけでもまず読んでみてください。
瀬名さんがどうしてこの本を出したのか、綴られたこの文章がほんとうに素敵なのです。
「はじめに」のなかの文章を少しだけ。
「本書に登場する科学書の多くは、むしろ読むとあなたに新たな疑問や謎を残すでしょう。本のページを閉じた後、世界はもとに戻るのではなく、むしろ変化して見えることでしょう」
この本を読んでいると、今あたりまえに見えている世界をもっともっと鮮やかにみる方法があるのだろう、この先に続いている未来にもたくさんの謎があるだろう、それはなんてわくわくすることなんだろうと、朝の澄んだ空気を吸い込んだ時みたいに新鮮に感じるのです。
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