子供の頃親しんだ、懐かしの「モモちゃん」。
今あらためて20代以上の人に読んで欲しいとの想いから、講談社文庫から発売になりました。
表紙、挿絵は酒井駒子さん!
モモちゃんというともうお馴染みの人形の表紙や菊池貞雄さんの挿絵のイメージが強いのですが、まったく違和感を感じない、モモちゃんとしか思えないモモちゃんです。
今読むとまた、感じが違います。
懐かしさよりも、こんなにすごい物語を読んでいたんだという感想です。
猫と会話したり、野菜たちが訪ねてきたり、雲の上にいってしまったり、不思議なはずの出来事が描かれるにもかかわらず、そのことにまったく子供っぽさを感じないのでした。
モモちゃんのお話はただかわいくてほのぼのしているだけではなくて、子どもの目からみた世界のすべて、モモちゃんをとりまく大人の世界のすべてが直截に書かれずともちゃんと含まれているからかもしれません。
昔読んだ方も、はじめての方も、いま読んでみて欲しいなあと思います。
解説の、角田光代さんの文章もとても素敵なのでそちらもあわせて是非。
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